永遠に残るは クリフトン年代記第7部<前半>ジェフリー・アーチャー著

確かに東ドイツ諜報機関”シュタール”のスパイであったカリンは、
英国MI-6の勧誘もあり、二重スパイになり、それがカリンの上司ペンジャリーにバレてしまい
拳銃で撃たれるが、見張っていた英国陸軍特殊空挺部隊がカリンを救助し、ペンジャリーを射殺する。
①ハリーとエマ・クリフトン
バリントン海運の初めて大型乗客船”メイプル・リーフ”が老朽化に伴い、解体作業に入る。
当時、造船中に起きた事故で艦内に閉じ込められ、ハリーの父が亡くなったかどうか
判る日が来る。実際には、白骨化された人体が艦内から発見された。
バリントン海運の業績はあまり芳しくなく、また、スローンの敵対的買収を避ける為、
米国の商船会社『ファースト・ナショナル・シッピング社』に売却される。
会長であったエマは、王立プリストル病院理事長の仕事に没頭する。

②デズモンド・メラ―
服役中のメラ―にとってスローンは、金と影響力を持っており利用価値があるが、
同時に”邪魔な危険な存在”でもあった。
服役中に知り合ったマフィアのボスに嘱託殺人の依頼をする。
スローンは、敵も多く、いつも身に危険に晒されていた。
そこで、殺人を依頼されたマフィアはヨットにスローンを誘い出し、
ヨットでの事故を装って、ヨットから一旦、海に飛び込み、そこで死んだと見せかけ
再度、ヨットに引き戻す計画をスローンに打診する。
スローンにとっては、廻りの関係者が自分が亡くなったとなれば、今のこの怯えた日々から
解放されると考え、ヨットに乗り込む。
スローンが海に飛び込んだ後、誰からもヨットに引き上げてくれる気配もなく、溺れてしまい
命を落とす。

③ヴァージニア・フェンイック
お金に困窮する。そこで今度は、デズモンド・メラ―の娘ケリーに眼を付ける。
デズモンド・メラ―は、遺書を残し、服役中の刑務所で自害する。
遺書の中には、全ての財産を自分の娘であるケリーに譲ることが書かれていた。
ヴァージニアは、未成年のケリーの後見人になろうと画策する。そうすれば
ケリーの遺産を事実上、自分のもののように自由に使える。
ここでハリーとエマが迅速に介入し、裁判では、ヴァージニアが後見人として相応しくなく、
遺産を私的に利用しようとしていることが暴露される。
結局、彼女の悪だくみは失敗する。
今度は、ペリー・バリントンに美貌と色仕掛けを利用して急接近する。
しかしながら、時が経つにつれ、ペリーは、彼女の本性を見抜いていく。

④ジェシカ
セバスチャンとサマンサの娘には、持って生まれて美術の才能があり、名門の美術学校へ進学する。
そこで、富裕層の子息パウロといい仲になる。パウロは放蕩息子であり、女性と夜な夜ないい関係に
なるプレイボーイ。ジェシカはパウロと過ごすうちに夜遊びの増え、学校に徐々に行かなくなる。
再三再四の学校からの通達にも目を向けず、退学の危機を迎える。
そこで、パウロが運転するフェラーリで事故を起こしてしまう。
この暴走するフェラーリを警察に通報したのは、ヴァージニアであった。

第7部後編に続く。

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