1. 闇に埋もれた過去(1976年・南アルプス)物語は1976年、南アルプスの北岳で起きた凄惨な殺人事件から始まります。ある若者が山小屋の夫婦を殺害して逃亡するも、その事件はどこか不可解な謎を残したまま封印されます。
2. 連続殺人事件の発生(現在)時は流れ、東京で元暴力団員の法月(のりづき)が刺殺される事件が発生。警視庁捜査一課の係長・合田雄一郎(ごうだ ゆういちろう)警部補らが捜査を開始します。しかし間もなく、法務省のエリート官僚・松井が同様の口内に傷を負わせる手法で殺害されているのが発見されます。一見接点のない「元極道」と「エリート官僚」の殺害という異例の連続殺人に、捜査本部は翻弄されます。
合田らは執念深い捜査で被害者たちの接点を洗ううちに、彼らが過去に南アルプスで起きた「ある事件」に関与していた可能性に辿り着きます。キャリヤとノンキャリヤの壁、所轄間の捜査の潰し合い等の障害を乗り越えながら、捜査が進むにつれ、警察上層部や検察、法務省から目に見えない圧力がかかり始めます。事件の背景には、国家機関や権力者が隠蔽してきた「20年前の秘密」が横たわっていました。
主な登場人物(前編)
* 合田雄一郎: 警視庁捜査一課の警部補。不器用だが執念深く、事件の裏にある真実を追い続ける。
* 水沢裕之(マークス): 連続殺人事件の犯人。心に深い闇と記憶の欠落を抱え、衝動的に殺人を繰り返す。
* 加納祐介: 東京地検の検事。合田の元義弟(合田の元妻の弟)であり、事件を通じて合田と複雑な関係で交差する。
* 林省三: 捜査一課長。組織の板挟みになりながらも捜査の指揮を執る。

